アイリッシュリネン
アイリッシュリネン欧米をはじめ、世界中で高級リネンの代名詞として高い評価を得ているのが、ハードマンズ社で紡がれる「アイリッシュ・リネン」。高温多湿な東南アジアなどで栽培される中国のラミーという荒い麻とは全く異なり、ヨーロッパ北部の涼しい地方で栽培される亜麻科の一年草で、栽培地はベルギー・フランス北部・オランダなどです。品質の向上と安定のため、連作しないため、収穫量に限りがあります。他の麻と比べると光沢感があり、衣服用の他テーブルクロスやハンカチなどにも多く用いられます。本物だけを愛するヨーロッパで長い歴史を築き上げてきたリネン。そのリネンの中でも一流品とされているのがアイリッシュリネンです。
藍染め
藍はタデ科の一年生植物。その葉を原料とする藍染めは古くから続く染色法です。海外では“Japan Blue”“Hiroshige Blue”とも呼ばれてきました。世界中で数世紀にも渡って、染料として尊ばれて来ました。藍は様々な種類の植物繊維から抽出されますが、日本の藍は日本固有の植物である「蓼(たで)」から取られ、殊に深い色合いを出すことで有名です。「蓼」は醗酵させると「すくも」と呼ばれる染め材料になります。その「すくも」に、「ふすま」(麦の外側を米糠のようにしたパウダー)、消石灰と灰の灰汁とを加えて、約7日から10日かけて自然に発酵を待ちます。布や糸は、大きな甕(かめ)の染料に浸しては乾かす作業を15回から20回(シルクを、染める時には40回から45回)も繰り返す事によって、深い色合いに染め上げられていきます。さらに天日干しをすることによって、鮮やかな藍の色が現れ、染料自体が布や糸の繊維の耐久性も高めるのです。天然発酵本藍染めは使い込むほどに良い色合いになり、着こなすほどに柔らかく肌触りよくなっていく、という性質も持っており、生活に根づいた素晴らしい染色方法といえます。
麻
麻類の繊維は多数の繊維細胞が連結結合して長い束になっているので、これを衣服や高級織物、あるいは細糸にする場合、出来るだけ細かくわけて繊細な繊維にして用います。麻はリネン、亜麻、苧麻(ラミー)、サイザル麻、黄麻(ジュート)などの多くの種類がありますが、主に衣服ではリネン・亜麻・ラミーを使用しています。麻には、風通しが良く蒸れない、汗をよく吸う、シャリ感があって肌に触れた感触もひんやりと感じる、非常に丈夫などといった特徴があり、暑い夏場には快適な素材です。シワになりやすいというマイナス面も持ち合わせます。
特徴
アセテート
アセテートとは、天然のセルロース(木材パルプの繊維)を原料とし、酢酸を作用させて作ることから半合成繊維に分類されます。絹のように美しい光沢感を持ち合わせながら、一方では毛と同じようなふっくらとした柔らかな素材感があり、適度な吸湿性・保温性等の性質も持ち合わせます。伸び縮みが少なくシワにもなりにくいので、主に婦人用のブラウスや、ドレスなどに使われています。
特徴
後染め
後染めとは糸を布地に織り上げた後、もしくは衣服になった状態で染色することを後染めと言います。友禅、絞り、小紋、更紗など、一般に染めの着物と言われているものは後染めです。手描きや手染めも後染めに分類されます。これに対し全く逆の行程で、原毛や糸の状態で染色することを先染めと言います。
アパレル
「衣装」「衣服」「装う」の意で、広く一般的には衣服の意味です。
亜麻
亜麻とは比較的寒い地方で栽培されるアマ科の一年草で、日本では亜寒帯地域の北海道だけが亜麻の栽培地として最適であるとされています。亜麻が布の状態になるとリネンとなります。
アムンゼン
変り織の梨地織のことを言います。梳毛(そもう)糸を使った織物で、丈夫で軽めの物が多く光沢があります。 昭和5年、愛知県尾州(びしゅう)で開発されたものですが、当時 南極探検に成功した探険家アムンゼンに因んで命名されました。
綿、ウール、ポリエステルなど
綾織り
織り目が斜めになった織り組織の総称で、基本的にはノ字に織られている面が表とされていますが、中には逆綾と言われるノ字が逆方向に向いた物もあります。ジーンズに採用されるデニムやツイルは、そのほとんどが綾織り物。斜文織りとも呼ばれ、シャツなどによく見られる平織り、コットンサテンのパンツに見られる朱子織りと並んで織物の三大原組織と呼ばれます。デニムでは、綾目が右上がりに走る生地を右綾デニム(ライトハンド・デニム)、左上がりに走る生地を左綾デニム(レフトハンド・デニム)といい、平織りに比べてしなやかな風合いが出るのが特徴で、デニム独特の色落ち、「縦落ち」の原因のひとつです。
アンゴラ
アンゴラには、アンゴララビットの毛とアンゴラ山羊の毛の2種類があり、一般的にアンゴラ山羊の毛はモヘア、アンゴララビットの毛はアンゴラに分類されます。アンゴラ山羊はシルクに似た光沢感やと強い張り腰が特徴なのに対し、アンゴララビットの毛は毛足が長く繊維の太さが極めて細いのですが、その感触は非常に柔らかいのもので、両者の違いは触れてみれば一目瞭然です。アンゴララビットの毛は軽さはウールの1/3でも暖かさは3倍といわれるぐらい良い物で、コートの他冬場のニットや手編み毛糸などに使われます。希少価値が高いので羊毛はじめ、ほかの繊維と混紡されることが多い素材です。
意匠撚糸(いしょうねんし)
ファンシーヤーンともいい、本来の糸からループが出ていたり、紡錘状の太さむらがあったりするこれらの糸を意匠撚糸と呼びます。様々な種類があり、それらの特性や形状によって織物やニットの風合いやデザインに変化を与え新しいテクスチュア(特殊な表面効果)を生み出します。
イタリアンクロス
経糸に黒綿糸、緯糸に毛を使用した繻子(しゅす)織物です。光沢感に優れ、滑りが良くなめらかな風合いで、主に裏地・洋傘地に使われることが多い。
インド綿
インド産の綿で、繊維の長さが短いデジ綿(ネル等に使用)と、長くて細い超長繊維綿があり後者が人気です。繊維が長いので毛羽が少なく高級な糸となり、ソフトでしなやかな肌触りでシルキーな光沢のある製品が人気です。
浮織り(うきおり)
織り上げる段階で緯糸を地から浮かせることによって立体的に模様を表現した織り方のことで、主にタオルやシーツなどで用いられます
ウーステッド
細くて長い繊維を用いて平織り・綾織り等にした毛織物の事をウーステッドと呼び、光沢感があり薄く軽くしなやかで、主にスーツ地として用いられることが多いです。
ウールダイド
いわゆるトップ染めといい、織る前に先染めされたウールの事。
ウールマーク
羊毛の国際機関である国際羊毛事務局が中心になって、新しい羊毛織物の品質管理を目的として作られた品質を表示するマークです。
ウーレン
太くて短い繊維のことを紡毛(ぼうもう)と言う。梳毛にはかかりにくい短いウールや、梳毛工程で発生する副産原料(ノイルなど)、毛糸屑、非ウール繊維などを混合して糸にすることができる。原料を選ばないので、その表情は多彩。ツイードやフラノをはじめ毛布やカーペットにも向けられる。
エジプト綿
ナイル川流域に沿う南北に細長い地域で生産されている繊維が細く長く しなやかな風合い、上品な光沢感がある最高級ランクの綿花です。西インド諸島で収穫した海島綿と並んで世界で最高級の綿と言われています。特に繊維の強さにおいてはエジプト綿は世界最高とされています。
エンボス加工
型付ローラーで凸凹の押型模様をつける加工のことです。
オーガニックコットン
オーガニックとは有機栽培の意味で、3年以上農薬や化学肥料を使わない農地で、土壌の持つ力を生かし栽培された綿花のことをオーガニックコットンと言います。栽培に使われる農薬・肥料については厳格な基準が設けられており、認証機関が実地検査を行っています。オーガニック・コットンは、紡績、織布、ニット、染色加工、縫製などの製造工程を経て、最終製品となります。この製造全工程を通じて、化学薬品による環境負荷を最小限に減らして製造したものを、オーガニック・コットン製品といいます。
関連サイト 日本オーガニックコットン協会
オーガンジー
オーガンジーとは薄く軽く、透けている平織りの生地の事を言います。シルクを使用したオーガンジーをシルクオーガンジーと呼び、透明感と特有の張り感があり、他の生地では表現できない光沢があるのが特徴です。ポリエステルオーガンジーは経糸に20デニール・緯糸に40デニールのモノフィラメントを使用した生地が最もポピュラーです。ウェディングドレスの本場であるヨーロッパにおいてもシルクオーガンジーに替わってポリエステル製のオーガンジーが使用されています。用途としては、婦人のフォーマルドレスやストール・ウェディングドレスに多用されています。薄いオーガンジーを何枚も重ねたウエディングドレスは、フワフワしたボリュームと色合いがともてカワイイ印象をあたえます。またアートフラワー・コサージュなどの小物雑貨などに幅広く使用されています。
オックスフォード
比較的厚地で柔軟性や光沢感のある斜子織の織物で、原料は綿糸の他スパンレーヨン糸や合成繊維の混紡糸などが用いられます。糸使いは太細様々で地合の薄いものから厚めのものまであります。ふっくらしていて柔らかく、丈夫でシワがつきにくいという特徴があり、主にシャツやブラウス、パジャマなどに使用されます。
オートクチュール
高級衣装店のこと。特にフランスにおける高級注文婦人服店の事です。
海島綿
西インド諸島カリブ海のごく限られた地域だけで生産されることが許された最高級の素材。高温多湿の島か海岸でしか栽培出来ない世界最高級の綿で、海島綿の繊維は超長繊維といわれ細長くしなやかで、撚りが多いため薄手なのにふっくらと柔らかなのが特長。吸湿性が高く、汗をかいてもベトつかない。また反射率が高いため絹のような光沢感がある。産出量が少なく、限られた人の手しか渡らないこともあり「繊維の宝石」、「クイーン オブ コットン(綿の女王)」といわれている。
関連サイト 協同組合 西印度諸島海島綿協会
カシミヤ
元々はインドのカシミール地方産のヤギ(カシミヤヤギ)の表面の毛の下に生えている柔らかい毛のことをカシミヤと呼んでいましたが、カシミヤヤギは現在では中国・モンゴル・インド北部でも飼育されています。非常に柔らかい手触りや保湿性、また絹のような光沢感があり、主にマフラーやコート、ショールなどに使用されます。カシミヤはカシミヤ山羊一頭から150gしかとれない貴重な毛のため、最も高級な繊維として扱われます。カシミヤは強いドレープ性と柔らかさそして保温力が最高です。中でも、内蒙古産のカシミヤ原毛は、特に品質の高いことで知られています。繊度14〜16μ、光沢があり、繊維長は32mm以上のうぶ毛のみを採取します。更に内蒙古の中でも芭盟(バーモン)の付近は、1年を通じて寒暖の差が激しく、ミネラルを含んだ良質の天然水があり、短いも十分な牧草が育ち、厳しい冬を乗り越えるための豊富な食料があることから、特に上質のカシミヤ原毛を採取できる地域として知られています。「繊維のダイアモンド」と称され、世界中から認められた「バーモンカシミヤ」は白度の高いホワイトカラーで、光沢があり、平均繊度15μ、繊維長は36mm以上の原毛を採取できます。
ガス糸
ガスまたは電熱によって細い毛羽を焼いた糸のことです。この糸を苛性ソーダの中を通過させるマーセライズを行うと絹のような光沢を持つシルケット糸になります。
絣(かすり)
織り文様を作る表現方法のひとつで、経糸(たていと)と緯糸(よこいと)を、糸の段階であらかじめ部分染めしてから織り上げたもののこと。筆でかすったような感じの織り柄やかすり柄が特徴。タイやラオス、インドネシアにもあり、インドネシアのかすりは「イカット」と呼ぶ。
ギャバジン
緻密に織られたコシのある丈夫な綾織物のことで、経糸の本数が緯糸の2倍強で織られているため、表側の綾目がくっきり出ているに対し、裏面は比較的フラットな形状になっています。コットン・ギャバジンやウール・ギャバジン等があり、他合繊でも作られます。丈夫な素材故、主にスーツやトレンチコート等に多く用いられています。
強撚糸
糸の単独の繊維がばらばらにならいよう撚りをかけるのですが、通常よりもさらに強く撚られた糸のことを強撚糸と呼びます。
強撚糸を用いられた織物は、さらっとした肌触りや皺になりにくい物が多くその性質から夏物素材にに多く使用されます。
クレープ
生地の表面に縮(ちぢみ)のような独特なしぼが出ている織物で、日本で言うちりめん、ちぢみに相当します。
コーデュロイ(コール天)
縦方向に毛羽の畝(うね)がある生地のことで、生地表面にパイルを織り出すパイル織の一種。主にコットンの物が主流ですが、中にはレーヨン性の物もあります。畝の太さによって呼び名があり、太いものを鬼コール、細いものを細コール、その中間のものを中コールと分類しますが、毛羽立った表面感や温かいて厚地という性質上、冬物の衣料品に使用されます。
コットンボイル
密度が粗く薄地で軽く透けた風合いの綿織物をコットンボイルと言いますが、サラッとした感触で主に夏用のドレスやブラウスなどに用いられます。
サージ
毛織物の一種で、緯糸に対し45度の角度で斜文線のついた綾織物です。梳毛(そもう)織物の代表的な物の一つですが、非常に丈夫で実用的なことからスーツやコート、学生服など幅広い衣服に使われています。サージの原語は、フランス語で『綾織物』を意味するセルジュ(serge)から来たものとされています。
再生繊維
天然植物から採れる繊維素、またはたんぱく質(木材、綿くず、紙くず、羊毛くず、大豆、牛乳、ゴムなど)を化学薬品で溶解させ、新しい繊維の形に凝固しなおしたものを再生繊維と呼びます。再生繊維の代表的な物として、木材パルプを原料に作られるレーヨンやポリノジック、綿花の繊維から作られるキュプラなどが挙げられます。天然の繊維と比べて吸湿性、放湿性、制電性、熱安定性等などが高くなる事が特徴です。
サキソニー
サクソニーとも呼ばれ、オーストラリア産の良質のメリノ羊毛を用いた柔らかい手触りが特徴の高級な紡毛織物です。薄くて軽くしかも丈夫なツイード調の服地で、全体に薄く毛羽で覆われ非常に柔らかな風合いです。婦人服はもちろん、春秋のジャケット、スーツ、スラックスなどにも使用されています。
サテン
絹やナイロンやポリウレタン、アセテート、ポリエステルなどの光沢のある繊維の糸を使って作ったしゅす織りの織物です。豊かな光沢感と滑らかさや柔らかな手触りで、白いものはウエディングドレスなどに使われます。サテンは経糸が長く浮いた状態になっている織物なので、引っ張りに弱く、また傷がつきやすいので取り扱いには注意が必要です。
シアサッカー
表面に縦ストライプ状の波のようなシワがあるのが特徴的な薄地の生地です。リップル加工やエンボス加工のように薬品を用いて皺を表現するのではなく、織物の経の糸を地を作る糸としわを生む糸に分け、その内のシワを生む方の経糸をゆるめに織ることによって波状のシワを生んだ織物で、表面に凹凸感があるので、サラッと着る事が出来ます。主に夏の婦人服や子供服などに多用されます。
シーチング
シーチングとは、『シーツ用の生地』という意味が語源。生地の収縮率が大きいので、芯地として用いるときは、予め十分に縮ませてから使います。シーチングは天竺木綿(てんじくもめん)よりも更にもうワンランク上質で、シーツやカバー、裏地、カーテン、家具装飾などに用いられます。生成りの生地が、仮縫いや芯地によく使用され、オーダーメイドの洋服やドレスは、デザインのイメージを確認するために、まず仮縫い用にシーチングで作ります。
シフォン
極めて薄手で地が透けて見える生地のことです。強撚をかけた細い絹糸を粗く平織りしたものですが、中にはレーヨンや合繊などから出来たものもあります。糸と糸との間の隙間が広く開いているので透けて見えるのですが、非常に軽く柔らかな割には硬さがあるのが特徴です。もともとは、絹を用いていましたが、現在は化繊を用いた類似のシフォンが主流となっています。オーガンジーと似ていますが、シフォンはオーガンジーより、やわらかい素材が用いられています。
ジャカード
ジャカードとは紋織物を織る装置のことで、この装置で織った織物を、ジャカード織物といいます。ジャカード織物には、ブロッケード、ブロカテル、ダマスク、風通ジャカード、カットボイル等があります。
シャンタン
元々はシルクシャンタンといって中国山東地方で作る絹織物のことだけをさしていました。緯に節糸、経に生糸を使った織物で、表面には横方向に節が不規則に現れていることと、光沢感が強いのが特徴です。現在ではレーヨン、ナイロンなど合繊の物が多く、ドレス、スーツ、パジャマ、ブラウス、シャツ、スーポーツウエア、カーテンなど広く使われています。
シャンブレー
経糸と緯糸の色を変えた織物(細かいので一見無地生地に見える)で、主に綿使いが主流ですが、最近では混紡素材も多く見られるようになりました。糸の色使いにより独特の外観を備え、玉虫と言って、見る角度によって色が違って見える効果を出したい時に使います。
ジョーゼット
ジョーゼット・クレープの省略で、元々は薄地透明のちりめんじわのある絹織物のみを指していましたが、最近では撚りの強い梳毛糸を用いてしぼをはっきり表現した物や化学繊維の物が多くなっています。シワになりにくく、透明感と独特のシャリ感があって、ふんわりと柔らかく優しいで手触りです。ドレープやギャザーも美しく表現出来ることから、主に婦人服で用いられ、カクテルドレス、イブニングドレス、ベールやショールなどにもよく用いられます。 1913年フランスで創始され、日本では桐生(きりゅう)と福井で織り出されました。
無地染、捺染(なっせん)(プリント染)などの加工
シルクジョーゼット、ウールジョーゼット、ポリエステルジョーゼット
スエード
なめした革の内側をサンドペーパーなどで磨いて毛羽立てた、ビロードのような革の事です。合成化学繊維を起毛させスエード調に仕上げた物もあります。短い毛羽が密になってフェルト状に地合を覆い、表面は平滑で手触りは柔らかいことが特徴ですが、コートやジャケット等の衣料品の他、靴や鞄など幅広い分野で用いられています。毛足が短く、ソフトなものほど上質とされる。
スレーキ
主にメンズ衣料の裏地やポケットの袋布として用いられます。素材としては綿100%の物が多く、表面に光沢の出る仕上げが施されていることから「スレーキ」(英語のsleek=なめらかな、つやのある)と呼びます。レーヨンや混紡でもつくられます。
タスマニアウール
オーストラリアのタスマニア島産の羊毛をタスマニアウールといいます。特にタスマニアウールの中でも、繊細で柔らかい極細羊毛、メリノウールはタスマニア産メリノとして高級ウールの代名詞ともなっています。とても希少で、ウール市場世界最高値で競り落とされ、日本、イギリス、イタリアなど、アパレル先進国に輸出、有名ブランドの高級服地になります。伊ロロピアーナ社はこのタスマニアウールの仕入量が世界一で一躍有名になりました。
タッサー
緯糸を経糸の数倍太くし経糸密度は緯糸の数倍高くして平織りに織った、横畝がはっきり現れた織物のことをいいます。キメの細かい生地で、表面が滑らかできれいな色出しができます。イタリアのアニオナ社が得意としています。
ダッフル
ベルギーのアントウェルペン近郊の都市ダッフルで作られた、両面起毛した厚地の粗い紡毛織物のことで、主にダッフル・コートや毛布等にも使われます。
ダンガリー
デニムの一種で、一般にデニムよりやや薄手になっています。耐久性があり、気を遣わずにジャブジャブ洗えることが最大の長所。ダンガリーはインディコブルーの糸と白色の糸を使って織られているのに対して、デニムは経緯の糸使いが逆になっています。主に、シャツやブルゾンなどカジュアルウェアなどに用いられます。
ちりめん(縮緬)
英語で言うクレープと同意語で、たてに無撚りの生糸を使い、よこに2,000〜3,500回/mの右撚り 左撚りの強撚糸を2本ずつ交互に打ち込み、織り上げた後で精錬して 撚りを戻し布面に凹凸のしぼを出したものです。現在は絹だけでなく レーヨンやポリエステル(テトロン)で作られたものも多数あります。シワになりにくいので、主に、和服・ワンピース・ドレスなどに用いられます。
ツイード
元々は手紡ぎの紡毛糸を手織りで織った伝統的な毛織物をさし、ツイードの定義は「手紡ぎの紡毛糸を手織りで2/2の綾に織ったスコットランド特産の毛織物」。綾織物を意味する英語のツイルの語源となっていますが、現在では、ざっくりした素朴な味わいのある厚手の紡毛織物を総称していいます。産地や糸種になどによりバラエティが多く、主にジャケットやコート、スカートやボトムスなどによく用いられています。
デニム
10番手以上の太い糸を用いた綿の綾織物の事で、経糸はインディゴによって染色し、緯糸は未晒し糸というのが特徴です。生地の裏側に白いヨコ糸が多く出るのが特徴で、ジーンズの色落ちの特徴である「縦落ち」の要因のひとつです。一般的にデニムは右綾ですが、逆の左綾もあります。(右綾:リーバイス、左綾:リー)
デニール
一定の長さに対してどれだけの重さがあるか、繊維の太さを測るのに用いる単位の事で、数が多くなるほど糸は太くなっています。 長さ450メートルの糸が、0.05グラムの時の太さが1デニール。
長さが同じで重さが2倍、3倍ならば2デニール、3デニールとなります。
天竺木綿(てんじくもめん)
綿の編地でもあるインドから伝わった生地です。キャンバス地のような風合いで、丈夫な幾分粗めに織った木綿生地は、清涼感がありサラリとしていて、Tシャツやタンクトップなど、夏場の衣料品には欠かせない存在です。
テンセル
木材パルプから作られた天然高分子のセルロース繊維(テンセル)を精製して作られていて、エコロジー性を追求した素材です。
特徴
取扱注意事項
型くずれのおそれのある製品、芯地・裏地付きのジャケットは、ドライクリーニングがおすすめ。
ドニゴール・ツイード
アイルランドのドニゴール地方の羊毛を用いて作られているツイードの事。太さにムラがあり、節のある糸を使用するので節が散在するように見える。
トロピカル
薄地で軽くシャリ感のある梳毛織物の事。平織りで織り目が粗い分風通しも良く、さらりとした手触りなので、サマースーツにはうってつけの素材です。ウールを主体に最近では、レーヨン、ポリエステル、アセテート等の混紡物も多くなっています。
梨地織り
布面が砂のような光沢の無い絹織物で、梨の皮のようなざらざらした感触からこう名付けられました。ネクタイの生地によく使われており、シャラっとした肌触りが涼感が増すので、暑がりな方には、オススメの素材です。
ネップツイード
色変わりの斑点を布面に散在させたツイードの事。